【2019年上半期も首位】ホンダ・N-BOXの世代別買取相場&高く売るテクニック
いま、日本で最も人気があるホンダ・N-BOXは、軽自動車のジャンルを超え普通車を含めた全車種中NO.1の売上を誇っており、2019年上半期(1~6月)の販売台数13万1,233台は、2位に付けたスズキ・スペーシアを4万台以上引き離す圧勝ぶりです。
N-BOX、ほんまええ車です!今ステップから乗り換えで現行に乗ってますが、後ろの後部座席が軽とは思えん程の広さですw
先代はエンジン正直あんま好きではないですが、現行はエンジン音も静かですし、売れる理由も分かる気がします!(語彙力皆無)インプも良い車じゃないですか!! pic.twitter.com/V4eP4r1Sgk
— なつき (@Lain__Wired) August 15, 2019
とりあえず今は
フィット、弐代目BEAT、N-BOX、FREED
という4台のHONDA車と暮らしております。アイコンのマシンは納車待ち😎 pic.twitter.com/OyTSNPf2lc
— 元チャリ屋 (@cyariya_2) August 7, 2019
新車販売が絶好調だということは、中古車市場での引き合いが強い「高く売れる車」ということができるものの、空前の大ヒットを記録した初代モデルから、2代目への乗り換え需要がピークを迎えているN-BOXは、今まさに査定相場が目まぐるしく変動している車種の代表格です。
そこで今回は、2度のマイナーチェンジが実施された初代N-BOXの世代・グレード別買取相場を公開したのち、登場間もない2代目モデルの将来的リセールバリューを大胆予想。
さらに、高水準の買取査定が期待できるN-BOXをより高く売るための秘訣を、読者の皆さんにだけこっそり伝授したいと思います。
初代前期N-BOX(2011年12月~)の買取相場
ホンダがダイハツ・スズキという「2強」に対し、開発責任者の浅木泰昭氏を含め、第2期ホンダF1に携わったメンバーが開発スタッフとして参画するなど、並々ならぬ意気込みで開発された初代N-BOXは、2011年末に初登場するや否やたちまち大ヒット。
新設定された専用プラットフォームとセンタータンクレイアウトの採用により、クラス随一の低床性や高い乗降性を併せ持つほか、「ミニマムエンジンルーム」を取り入れることで前方に約7㎝圧縮したスペースを車内長に活用、「軽ハイトール」の持ち味である広い居住空間が実現されました。
ノーマル系とカスタム系がラインナップ、それぞれベースの「G」、装備を充実させた「G・Lパッケージ」、ターボを搭載し両側スライドドア・クルーズコントロール・パドルシフトなどを装備した最上級グレードの「G・ターボパッケージ」という、2タイプ×3グレード構成になっています。
【初代前期N-BOX買取相場】
グレード | 年式 | 走行距離 | 下取り相場 | 買取相場 |
G | 2012年式 | 6万km | 33~40万円 | 53~68万円 |
カスタムG | 2012年式 | 6万km | 44~48万円 | 65~84万円 |
G・Lパッケージ | 2012年式 | 6万km | 37~41万円 | 62~80万円 |
カスタムG・Lパッケージ | 2013年式 | 5万km | 53~58万円 | 70~95万円 |
G・ターボパッケージ | 2013年式 | 5万km | 56~60万円 | 72~98万円 |
カスタムG・ターボパッケージ | 2013年式 | 5万km | 59~63万円 | 75~102万円 |
正直、いかに最初期型といってもN-BOXは高く売ることができますが、注目してほしいのが下取り相場と買取相場の差額の大きさで、年式や走行距離だけを重視し市場でのニーズの多さがあまり反映しないディーラー査定では、本来の価値を正当に評価されないことが多くなります。
走行距離に関しては、表で提示しているものより1万km程度なら、上下してもそれほど査定相場に影響しませんが、10万kmに近づくにつれ徐々に相場は下がり、特にターボ搭載グレードについては過走行車の値崩れが大きくなってきます。
また、ノーマルよりカスタムがベースグレードより上位グレードの方が、高く買取査定される傾向にあるものの、ご覧の通りいずれのタイプ・グレードも最低相場と最高相場の価格差が、下取りより買取の方が断然大きい。
2011年末販売の初期型モデルは、順次最大の乗り換えタイミングである7年を迎えるため、中古車市場への流入台数が日を追うごとに急増しており、運悪く在庫がダブつき気味の買取店に当たった場合、足元を見た渋い査定額を提示される可能性もあります。
それを防ぐ最善の方法は、やはり複数業者による相見積もりの実施で、自ら1件づつアプローチするのもいいですが時間と手間がかかるため、簡単なWEB入力で複数の買取業者に一度に依頼できる一括査定を利用するのが手っ取り早い。
在庫数が査定額に大きく影響を及ぼすN-BOXの場合、在庫の豊富な大手だけではなく地元業者とも提携している「カーセンサー」や、バラエティ豊かな業者が参加している「かんたん買取査定ガイド」などがおすすめです。
初代中期N-BOX(2013年12月~)の買取相場
初代N-BOXの初マイナーチェンジは2013年のクリスマス、2回目は2015年2月に実施されたため、必然的に中期モデルのほとんどが「2014年式」となります。
エンジンの効率化により燃費性能が大幅に向上したほか、カラーリングの追加や設定オプションの充実がなされ、現在まで続くN-BOX人気を不動のものとしたのがこの初代中期モデルです。
【初代中期N-BOX買取相場】
グレード | 走行距離 | 下取り相場 | 買取相場 |
G | 3万km | 40~46万円 | 78~89万円 |
G | 5万km | 35~41万円 | 64~72万円 |
G・Lパッケージ | 4万km | 46~52万円 | 84~99万円 |
G・ターボLパッケージ | 4万km | 55~60万円 | 89~102万円 |
カスタムG | 4万km | 52~58万円 | 86~98万円 |
カスタムG・Aパッケージ | 4万km | 64~71万円 | 93~112万円 |
カスタムG・ターボAパッケージ | 4万km | 69~77万円 | 102~119万円 |
※年式は2014年で統一
グレード名が変更されましたが、基本的な相場傾向は初期型と同じであり、乗り頃であるこの世代のN-BOXはまだ中古市場への流入段数がそれほど多くないため、程度の良い車体はタントやスペーシアなどといった競合車種より高めの査定額が提示されることも多くなります。
また、これまで派生車であるN-BOX+専用だった、「ツートンカラースタイル」を設定できるようになりこちらが若い世代を中心に大人気を博したため、同じタイプ・グレードなら単色カラーリングより、1割程度高く査定される傾向にあります。
初代中期モデルの査定相場が大きく変動する走行距離の目安は5万kmで、これを超えると初期モデル並みの下取り・査定相場に低下するため、すでに超えている場合はいかんともしがたいですが、2回目の車検期間が終了(5年落ち)に近く走行距離が微妙な方は、早めの乗り換えを検討するのもアリ。
また、この世代も高く売りたいのであればディーラー下取りはNG、かつ一括査定を経由した複数業者への依頼も鉄則で、特に2014年5月に登場した特別仕様車「SSパッケージ」にお乗りの方は、しっかりセカンドオピニオンをしないと、せっかくの追加装備が評価されない可能性もあります。
初代後期N-BOX(2015年2月~)の買取相場
執筆時点(2019年8月)で言えば、すべての車体が2回目の車検期間中である初代後期N-BOXに関しては、激しい損傷やエンジントラブル、修復歴が残る事故でも起こしていない限り、年式なりの走行距離なら安く売る方が難しいほど高額買取の対象です。
フロントライトやフロントグリル周りにメタリック加飾を施すなど、発売開始以来初めてデザインが刷新され、前・中期モデルより上質かつ親しみやすいエクステリアとなったノーマルは、ママさん世代やシルバー層から支持が集中。
一方、カスタムは内装に合皮コンビシートの採用し質感を向上したほか、標準装備されたLEDポジションランプと、LEDフォグライトによって存在感や威圧感がアップ、パパさん世代や若手を中心に受け入れられるなど、まさに老若男女問わず売れまくりました。
【初代後期N-BOX買取相場】
グレード | 走行距離 | 下取り相場 | 買取相場 |
C | 3万km以下 | 46~54万円 | 81~95万円 |
G | 3万km以下 | 55~62万円 | 101~120万円 |
G | 5万km以下 | 50~57万円 | 94~107万円 |
G・Lパッケージ | 3万km以下 | 65~72万円 | 106~120万円 |
G・ターボLパッケージ | 3万km以下 | 67~74万円 | 110~124万円 |
カスタムG | 3万km以下 | 69~76万円 | 114~133万円 |
カスタムG・Lパッケージ | 3万km以下 | 74~82万円 | 120~132万円 |
カスタムG・ターボLパッケージ | 3万km以下 | 82~90万円 | 124~139万円 |
※年式は2016年で統一
正直言って、下取り査定以外ならどの買取店に出しても高く売れ、どのグレードも走行3万km以下なら軒並み75~80%、状態の良いカスタムG・ターボLパッケージに至っては、85%近い残価率を叩き出すケースもザラです。
ただし、2つ買取査定を左右しかねないのポイントが存在し、1つ目はカラーリングで通常ホワイトやブラックが、他のカラーリングより数万円程度高価買取されます。
一方、大ヒットしたN-BOXの場合は少々事情が異なり、自分と他人のN-BOXを差別化したいと考えるユーザーが多いことから、ピンク・パープル・グリーンなど「奇抜で目立つオプション設定カラー」の需要も高い。
しかし、見込み顧客や在庫できる台数が少ない小規模業者の場合、販売しやすいブラック・ホワイト系でない車体の査定額を控えめに提示してくる傾向にあるため、業界きっての中古車販売台数を誇るビッグモーターや、軽自動車専門店「ミニクル」を有するガリバーは外せないところです。
また、単板窓ガラス採用車として世界初となる、紫外線約99%カット・赤外線軽減のガラスを全窓に採用した「360°スーパーUV・IRカットパッケージ」の評判が、女性陣を中心にすこぶる良い。
直販型買取店の場合、大きなセールスポイントとして直接ユーザーにアピールできるのですが、オークションでの卸売に特化している買取業者の場合、査定UP材料と評価しないケースがあります。
いずれにしても単独査定依頼した場合、「あの店は評価してくれた!」なんて具合に駆け引きすることもできませんから、この2つのポイントに限らず追加オプションをたくさんつけたN-BOXほど、一括査定の効果が大きくなると考えています。
2代目N-BOX(2017年9月~)の買取相場を予想してみた!
2017年9月に販売がスタートした2代目・新型N-BOXは、持ち前の広い車内空間や基本デザインコンセプトは引き継ぎながらも、構成部品の約9割を見直して再設計された結果、実に約80kgもの車重軽量化がなされています。
ボディー軽量化により、燃費性能向上操作性が向上しただけではなく、
- 各種ドアパネル
- テールゲート
- ボンネット
- フロントフェンダー
へ亜鉛メッキ銅板を使用したことで、旧型よりもサビに強くなっています。
もちろんインテリアにも手が加えられ、メーターパネルはインパネ上部に搭載し、今までメーターがあった場所にリッド付きのアッパーボックスを搭載、さらに助手席側のインパネはレイヤー構造を採用したことで、奥行きのある質の高い見え方を実現しています。
何より最大の肝は、
- 衝突軽減ブレーキ(CMBS)
- 誤発進抑制装置
- 後方誤発進抑制機能
- 歩行者事故低減ステアリング
- 路外逸脱抑制機能
- LKAS(車線維持支援システム)
- 渋滞追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)
- 先行車発進お知らせ機能
- 標識認識機能
などで構成される「ホンダ・センシング」を全車に標準装備したことで、快適性と高い走行性能に高い安全装備が加わった新型N-BOXは、ホンダにフィット以来15年ぶりとなる、新車販売台数第1位の栄冠をもたらしました。
当然、数年後の残価率は先代モデルの水準を超えることも容易に予想され、ライバル車や今後の市場動向を考慮して3・5年後の買取査定相場を大胆予想。
グレード | 新車本体価格 | 3年後予想査定額 | 5年後予想査定額 |
G | 138万円 | 108~117万円 | 82~93万円 |
G・L | 149万円 | 113~121万円 | 97~105万円 |
G・EX | 159万円 | 118~130万円 | 100~119万円 |
カスタムG・L | 169万円 | 122~135万円 | 105~123万円 |
カスタムG・EX | 175万円 | 128~144万円 | 111~129万円 |
※線他機可能な非搭載仕様を除き、グレード名には「HondaSENNSINNG」と表記される
大きな傷やヘコミがなく、メンテナンスをサボらずに状態管理に努めれば、3年時で新車価格の85%程度、5年次で65~70%ほどで買取査定される可能性大。
ただ中古車市場はわからないもの、今年6月デビューした最大のライバルであるダイハツ・タントが、ホンダセンシングに匹敵する安全装備をひっさげて登場した影響で、万が一N-BOXが販売台数首位の座から滑り落ちることになれば、上表で示した残価率も変化する可能性があります。
ちなみに、の丸カスタムともに2代目タントにもターボ搭載モデルが用意され、NAより約20万円本体価格が高くなりますが、NAの馬力が軽自動車中最高水準の58PSに達しているため、長く乗り続ける場合はトラブルの多いターボより、NAモデルの方がおすすめです。
そのままでも高く売れるN-BOXだけど『こうすれば』もっとイケる!
先代の前・中・後期は現時点で、現行2代目モデルも将来的に単独業者への査定依頼でも、十分に高い査定を引き出すことが可能ですが、中古車市場で売れ筋であるN-BOXだからこそ、何らかの一括査定を経由した複数業者への査定依頼と、粘り強い交渉をしないと損をしてしまいます。
以前は一括査定を利用すると、大量の電話がかかってきて迷惑という声が噴出していましたが、最近では中古車業界の健全化を推進する団体「JADRI」の指導により、いきなり電話するのではなくメールやSMSでアポイントを取る業者も増えました。
また、電話件数を絞り込める機能を備えている一括査定もあり、本文中でおすすめしたかんたん車査定ガイドは提携業者がすべてJADRI会員ですし、カーセンサーはダイヤログのチェックによる、取捨択一機能を有しています。
その他、独自のWEB上オークションシステム査定を構築し、ユーザーへの電話連絡が運営会社1社のみで可能な、新進気鋭のサービス「ユーカーパック」などもありますので、それぞれの特徴をリサーチ・好みに合うサービスを活用し、N-BOXが少しでも高く売れるよう工夫を凝らしましょう。